持ち上げやすく、黒ずみにくい、いちょうの木のまな板





リブランディングのディレクションも担当しているウッドペッカー改め「きごころ」の新作「くさび まな板」です。
片手でも持ち上げやすいよう、小口部分を楔(くさび)形にカットしました。この形状が名前の由来になっています。
福井さんは20年ちかくにわたり、「いちょうの木のまな板」をつくり、削り直してこられました。
その中で、長年向き合ってきた課題が、木口に生じる黒ずみや小ヒビです。
木口は、もっとも水を吸いやすく、乾燥しづらい箇所です。
初めていちょうのまな板を使う人が、使い始めに黒ずみが生じてショックを受けてしまうことが多々あります。初期の黒ずみは金属と木のタンニンが反応して起こるので、ステンレスシンクが当たり前の現代では水に濡れていると割とすぐに発生してしまいます。「黒ずませてしまった」という罪悪感、それは使い手のせいではありません。その黒ずみは体に害を与えないものですが、いちょうのまな板の良さを知り、黒ずみも愛着に変わるまでの移行期間を長く取ることで、そのショックを和らげたいと思いました。
そんな思いから、木口のみにガラス塗装を施し、水や汚れが染み込みにくい仕様にしました。ガラス質(シリカ)の硬化層を木材細胞壁に形成する含浸(がんしん)塗料なので、汚れはつきにくく、木の呼吸機能もそのまま残るため、まな板の乾きを阻害しません。
くさび形状は、手ガンナで削り直しができるので、特殊な機械が必要なく削り直しがしやすい形でもあります。
また、定番の「きまじめ」よりも長辺をわずかに短くし、洗った後は食器と同じように洗いかごに立てて乾かせるサイズにしました。包丁が当たるいちょうの木ならではのやさしい刃当たりはそのままに。
使い心地はそのままに、より長く、気持ちよくお使いいただけるよう仕上げました。
きごころ
2026.09